会社で、数少ない世間話ができる女史と、本の話になった
ちょうど池波正太郎の「男振」を読んでいて、それを読んでいる所に声をかけられたからだ
何を読むかと言う話になって、今は池波正太郎制覇中、でも司馬遼太郎、隆慶一郎、柴田錬三郎あたりが好みかなぁと答えたら、迷子になっていたので…「エッセイも、穂村弘に限って読むよ」と言ってしまった。本を読む人の前で「穂村弘ファンです」と言うのは、なんとなく憚りがあり、回りくどい表現になった。
すると女史は、真っ暗なトンネルで明かりを見つけたように輝いた目になって、こちらの出口に走って来た
それからエッセイの話になり、お互いのおすすめの本を
「貸しますよ」
と言う話になって、帰宅後に、はと悩んだ
どれから貸そう
今の所、オススメ候補は4冊あって、出版順に「世界音痴」「もうおうちへかえりましょう」「現実入門」「もしもし、運命の人ですか。」
どれから行くかが、悩ましい
「世界音痴」は飛躍が過ぎてて、好き嫌いが別れてしまう。大博打だ。
「現実入門」は、取っ付き易いが、これが穂村弘の醍醐味かと言われると全然違う気がする。
「もしもし、運命の人ですか」は、面白いのだが、導入の1冊に一番適切かと問うと否である。
やっぱ「もうおうちへかえりましょう」かな、これが穂村弘の意外な真面目さが適度な粘度で伝わって来る
…
でも、好き嫌い別れそうだ
何から貸すべきか自分がまた読み始めてる
で、「本当はちがうんだ日記」に決めた
そんな悩みを嫁さんに話をしたら
「エッセイだから、好き嫌いは別れるもんじゃない?」
と一蹴された
4人目の命を宿す彼女の方が道理が見えている様です母強し